(2003年12月5日掲載)

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 保護者・地元
"おもてなしの心"教え
ショップに向けて、販売研修に取り組む生徒=豊田町のAコープ豊田中央店
 「地元特産の柿酢、ソーセージはいかがでしょうか」。十一月上旬、Aコープ豊田中央店で、開店と同時に若い呼び込みの声が響き渡った。袋商ショップに向けて、業務研修に挑戦した22HRの栗田彩、萩田仁美たちの声だ。

 授業で商業を学ぶ生徒だが、現場に立つのはほとんどが初めて。お客さまに失礼があってはいけないと、OB企業のほかにも、保護者や地元が接客やレジ打ちの実習の場を提供した。

 Aコープでの研修を提案した遠州特産品開発協議会事務局長の鈴木克明(44)は「ショップを何とか成功させてあげたい」と協力を申し出た保護者の一人だ。協議会は地元企業が集まり、共同開発した柿酢やメロンワインを売り出し中。「子供が元気がないと街は活性化しない。後継者が育てば地元経済界の未来も明るい」と話す。ショップでは多くの会員企業が商品提供する。

 学校近くで“街の電気屋さん”を営む元PTA副会長で塚本電気社長の塚本武(52)も進んで生徒の研修を受け入れた。「効率良くモノを売る勉強なら大型量販店に行けばいい。一対一の接客、人と人との付き合い方なら教えることができる」と塚本。

 生徒の中には、就職希望先に販売員を挙げる子供が多い。栗田、萩田の二人は「最初は戸惑ったけど、自信を持って販売することができた。ショップで一番の売り上げを目指したい」と話す。塚本の下で研修を受けた34HRの平野さやかは「研修を通じて、ますます人と接する仕事をしたくなった」と声を弾ませる。

 袋商ショップで生徒が掲げた社訓は「おもてなしの心」だ。地元で生徒たちを見守ってきた塚本は「昔はバンカラな校風だったのにすっかり変わった。どの子も礼儀の基本を身に付けている」と目を細める。

 

(敬称略、題字は鈴木誠市同窓会長=昭21年卒=)