(2003年12月12日掲載)

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 協力企業(下)県外OB
関西流の"商魂"を伝授
生徒との打ち合わせで、商品を説明する榑松氏(右)=袋井商高
 袋商ショップには、約七十業者・個人が原価で提供した商品が並ぶ。大半が地元で企業活動を展開する同窓生たちだが、県外から母校の応援に手を挙げたOBもいる。創立八十周年記念式典で記念講演を行った豊橋市の割りばしメーカー藤本グループ六社の社長藤本秀男(昭30卒)と、同窓会関西支部長を務める大阪市の日邦ブレード工業社長榑松捷四郎(昭36卒)の二人だ。

 機械刃物の製造業を営む榑松は、趣味で作った陶器を24HRの生徒たちに託す。本業の丸ノコの製造工程が、陶芸の焼き入れと共通点があることから、十七年前から取り組み初め、今では陶芸教室の講師を務めるほどの腕前。袋井市の鳥フクロウをデザインした陶器をはじめ、茶わんやコーヒーカップ、花器など五十点を提供する。

 「学校から依頼があった一年前、こんなのでいいのかという思いがあった」と振り返る一方で、「受けた以上、後には、引けなかった」と榑松。生徒から注文を受けた十月初旬から、休日や仕事後の時間を費やして自宅の窯で急ピッチで商品を焼き上げ、納期に間に合わせた。

 ショップの開催当日、仕事の都合で直接、生徒を応援することはできない榑松は、事前打ち合わせで、生徒たちに関西人流の商魂を伝えた。「商売は誠意。心意気で売れ」―。記念式典のため、同校を訪れた藤本も同じ言葉を挙げ、「商売成功の秘けつは誠の心。『誠』という字は『言』ったことを必ず『成』し遂げるということだ」と全校生徒の前で力説した。

 榑松は「現実の商売は、学校内の“実践教育”とは異なり、はるかに厳しいだろう」と指摘する。「商いは戦場だ」。関西で生き抜く商売人はこの言葉を子供たちに残し、大阪からショップの成功を祈っている。

(敬称略、題字は鈴木誠市同窓会長=昭21年卒=)