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「本当にラッキー。CDを出したことで演奏の場が増えた。うれしい限り」と破顔一笑。 レパートリーは交響曲からピアノ曲、映画音楽、ポピュラーまで幅広い。オルガンの定番「トッカータとフーガ」(バッハ)を四本のフルートで巧みに“料理”するなど、前例のない音楽が話題を呼んでいる。 「編曲はいつでも手探り。一人一つの音しか出せないので、一曲ほぼ吹きっぱなしになる」 アルトフルートやバスフルートも使い、クラシック音楽では難しいリズム感の表現にも挑戦する。「基礎的な技術が土台にあるからこそ、できるんだと思う」と語気を強める。 ピアノ教師の母にフルートを買い与えられ、小学六年から習い始めた。中学校では吹奏楽部に所属。芸大合格を目指し、進学先に信愛学園高(現浜松学芸高)音楽科を選んだ。 恩師田中貫一のもと、基礎練習に明け暮れた。定期試験こそ“苦行”だったが、発表会では自己表現の喜びを味わった。「音楽漬けの三年間。あまり器用ではないので、専門的に学んだことが良かった」と振り返る。 定期演奏会ではフルートオーケストラを組んで出演し、ハーモニーの美しさに触れた。終演後、田中の音頭で万歳三唱をしたことも、心和む思い出。 リンクスのコンサートでは、失敗談やツアー先での話題を披露して「笑いをとる」重責を担う。「仲間同士で楽しく音楽を続けられることは、やっぱり幸運と思う」。 デビューして、聴く人の立場に立って演奏する大切さを知った。そのためか、大勢の知人が詰め掛けた今年五月の浜松公演は「うれしさと怖さが入り交じった」ものとなった。ただ、そんな心配をよそに、古里は温かく迎え入れた。 「コンサートが終わった後、スタッフとの雑談の席で、田中(貫一)先生がいきなり万歳三唱を始めたんですよ」
(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)
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