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第2章 「校史編」
服部頴明さん(信愛学園理事長)
(2002年12月5日掲載)
個性化時代の教育を

「若者の育成は何にも替え難い喜び」と話す服部頴明理事長=浜松市下池川町の浜松学芸高
 良妻賢母教育から芸術教育、総合教育へと性格を変え、百年の歳月を重ねた浜松学芸高。歴史をどう評価し、将来展望をどう描くのか。学校法人信愛学園の理事長服部頴明に聞いた。

 ―百周年を迎えた率直な気持ちを聞かせてください。

 「普通の企業なら三十年が周期と言われるところ、よくぞここまで来たとの思い。明治、昭和の激動の時代を乗り越えたことは感慨深い」

 ―百年間で一貫して変わらなかったことは何でしょうか。

 「校名は変わったが、『信』と『愛』の精神は受け継がれている。信は誠実と真心。愛は人、自然への愛。この二つが今日も教育の基本になっている」

 ―昭和四十年に音楽科設立を思い立った理由を教えてください。

 「私学は公共性と独自性が二本柱。浜松市は楽器の街だが、音楽文化の水準が特別高いとは思わなかった。独自性を出すには音楽の街という地域性を踏まえ、音楽教育の充実が必要と考えた。当時は知識を詰め込む教育が一般的だったので、芸術関係の人材は大勢、眠っていると思った」

 ―人生の岐路に立つ高校生の教育は重要ですね。

 「芸術分野では早期教育が大切。小中学校で身に付けた能力をフォローする教育が必要だ。普通科の生徒は第二の人生を開始させる時期。才能の基礎を固め、将来の基盤を作りたい」

 ―学芸高が目指す人材像を教えてください。

 「現在の教育は子供の自発性に偏重し、好き嫌いにかかわらず、学ぶべきことを学ばせる姿勢に欠ける。基本的な知識無くして内発的な力は実らない。基礎の土台を持った上で、生きる力を備えた生徒が理想だ」

 ―学校運営の将来展望を聞かせてください。

 「工業化社会から情報化社会に移り、文化力が将来を決める世の中。多様化と個性化の理念に沿って音楽科や特進コースなどを整えた。この路線をさらに充実させたい。先生の知識がしっかりしていなければ、生徒のレベルは上がらない。教師の資質向上も進める」

 ▼服部頴明(はっとり・ひであき)

 昭和四年十一月生まれ。福島県白河市出身。東大卒。同三十四年に社会科教師として赴任。同五十一年から校長、平成八年から現職。

(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)


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