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―百年で積み上げた教育とは、どういうものでしょう。 「一言で言えば個を大切にする教育だと思う。中村春治郎(二代目)校長の時代に、心の教育を重んじる『信と愛』の柱が立てられた。現在も朝読書の時間などを通じ、生徒が自分と向き合う時間を設けている」 ―多くの科やコースを設けたのも、個性化教育の一環でしょうか。 「好きなことを深く学べるのは幸せだ。生涯、それを友とすることで人生が豊かになる。文化芸術など人間本来の欲求に根差した教育こそ大切にしたい」 ―その結果、学芸高はどのような生徒を育ててきたのでしょう。 「目標を持てる子です。高校時代は基本を身に付ける大切な時期。継続して好きな分野を究めることで、学ぶ意欲が生まれる」 ―少人数教育の利点もあるのでしょうか。 「教師と生徒がじかに接し、専門技術を高めながら、いかに生きるかを考えることができる。そのために、教師は不断の努力を積まなければならない。音楽でも美術でも受験のノウハウでも、自ら学んで生徒の模範になる必要がある」 ―先生の果たす役割が大きいと。 「生徒と両親の希望に応えるのが務め。特進Cの教師の中には、予備校で研修している者もいる。最良の教育を追求できる環境は、教員異動のない私学のメリットでしょう」 ―学校の発展に向け、大切なこととは。 「地域との連携です。今後は地方の時代。地域の繁栄が学校の繁栄につながる。例えば、学校から近い静岡文化芸術大などとの高大連携、地元企業との産学提携も一つの道。一方で、インターネットなどを活用したグローバルなつながりも模索したい」
中村誠(なかむら・まこと) 昭和十年五月生まれ。焼津市出身。国学院大卒、同大学院博士課程修了。日本文学専攻。同五十一年に赴任後、音楽科長や副校長を歴任。平成八年から現職。
(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)
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