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電子音楽科教員によるコンサート。同科の特別講師でもあり、ヤマハ音楽振興会所属の電子オルガン奏者として、ライブや番組音楽制作、CDリリースなど多方面で活躍する安藤がこの日、大トリを務めた。最後を飾るのは「GLORIA」。学芸高創立百周年を記念し、安藤が手掛けた曲。「自分が育った場所で演奏できるなんて」と感慨もひとしおだ。 吹き抜ける風を表す神秘的な幕開け。ゆったりと、しかし確かな足取り。それが高揚して頂点に達すると一挙に勢いを得て躍動感あふれる曲調に転換する。「百年の歴史は重い。そのパワーに対する敬意、この先さらに飛躍が続くようにとの希望を託した」。 姉について六歳から電子オルガン教室に通い、いつしか「音楽の道で生きていきたい」という意志が生まれていた。音楽雑誌で、学芸高の創設間もない電子オルガンコースを知って入学を決意。実家から片道二時間かけて通学した。 これまで既成の楽譜通りに弾いていた安藤にとって編曲や作曲、さらに他の人たちや他楽器とのアンサンブルなどの授業は新鮮だった。三年の夏の定期演奏会では、パーカッションも含めた十人のアンサンブル曲「余韻」を作曲し、その後の安藤を形作る確かな一歩になった。 卒業後、国立音大に進学。四年時、プロへの登竜門として世界中のプレーヤーがあこがれる舞台「インターナショナルエレクトーンコンクール」を制した。国内予選、世界大会予選を重ね、本選では三十分以上のステージを、計五曲からコンサート形式で展開。グランプリ発表で、安藤の曲が流れた。「ほっとした」。込み上げたのは、すべてを出し切った安心感と脱力感だった。 安藤にとって電子オルガンは、「自分の内面に浮かんだイメージを自由にかつ具体的に表せるツール」。表現に挑むのはいつも「心の風景」だ。「聞く人それぞれが心に持つ思いを引き出してもらえれば」と穏やかに語る。これからも音符という絵の具で鮮やかに軽やかに「心の風景」を譜面に描き続ける。
(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)
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