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授業では、書道具の取り扱いや書の歴史などの「書道概論」、漢字や仮名、篆(てん)刻、作品装丁などの専門科目を学ぶ。放課後は「書道部」として活動。主任教諭の増田与久が「運動部並みの密度の濃さ」というほど練習を重ねている。 石塚智沙子(浜松市協和町)は静かなたたずまいに闘志を秘める。入学に際し、背中を押したのは「負けたくない」という気持ちだった。中学入学後、同じ書道塾にライバルができたのだ。「ほかの人よりもうまくなりたい」。今も石塚を支える一心だ。 そんな石塚にとって、全国展「高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会」の特別賞受賞は大きな励みとなった。かい書の名跡「九成宮醴泉銘」の臨書を切れ味鋭く表現。増田は「基本的な事柄を守りつつ、自分なりの解釈を加えた」と評価する。コンクールは生徒の身近な目標となるため、今後も積極的に挑戦していくという。 「『文字は人なり』というように、人によって全然違う。だからこそきれいな字を書きたい」。絹村明子(浜松市浅田町)は授業と部活に加え、週末はさらに書道塾に通う。「パソコンが普及し、字を書くこと自体が減っている中、書くことの楽しさを伝えたい」。塾の先生と交わした「資格を取って一緒に働こう」という約束を胸に刻む。 書道塾の講師を目指す生徒が多い中、桐田姫花(浜松市笠井町)は図書館司書になるのが夢。「高校三年間で自分に何か残したい」と選んだのが大好きな書道だった。「たくさんの人に褒められなくてもよい。たとえ一人でも、何かを感じてもらえたら」と筆先から滴る“気”が伝わる作品を目指す。 自分なりの書風を築くため、地道に練習を積み、基礎固めに励む。狙うのは技術の向上だけでない。増田は「文字には人の思いが込められ、歴史が積み重ねられてきた。その尊さを手の中に感じてもらいたい」と、感受性も豊かに道を深めようとする生徒に期待のまなざしを向けた。
(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)
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