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第4章「学校生活」
海外での修学旅行
(2003年4月4日掲載)
芸術文化の都に学ぶ

ギリシャ彫刻の象徴「ミロのヴィーナス」に見入る特進Cの生徒=パリのルーブル美術館
 水面(みなも)に乱反射した日光の粒が、バスの車窓をたたいた。ガラス越しに望むドナウ川の雄大な流れ。小泉亜裕子=平12卒、川崎市多摩区=は反射的に「美しく青きドナウ」の旋律を思い描いた。「彼もこの川を見たんだ」。ヨハン・シュトラウスの心境に自らを重ね合わせ、楽聖の存在を身近に感じた。

 電子音楽科(昭和六十二年設立)の修学旅行先は八期生まで九州。九期生のシンガポール、十期生の台湾を経て、小泉のいた十一期生からウィーンなどを訪ねている。国際情勢により国内に切り替わった時期もあるが、同科と音楽科、吹奏楽コースの渡航先は近年、東欧の音楽都市に落ち着いている。

 旅程は例年六日前後。作曲家の像が並ぶウィーン市立公園やサウンドオブミュージックの舞台で知られるミラベル庭園を散策。ゴシック様式のシュテファン寺院、広大なシェーンブルン宮殿などを巡り歩く。

 岩達佐代子(電子音楽科三年)はスーツを着込み、楽友協会での演奏会に出席した。十九世紀に成立した荘厳なホールにブラームスの交響曲が響く。「聴衆がすごい。心から拍手している」。ハイドン、ベートーベンの時代から不変の光景に息をのんだ。

 ザルツブルク。黄土色の壁の古びた中層建物を見上げ、河合詳子(吹奏楽コース三年)は胸を高鳴らせた。一七五六年、この建物の四階でモーツァルトが生まれた。幼少時に使ったバイオリンや自筆の楽譜を眺めるうち「楽器を弾いている姿が頭に浮かんだ」という。

 美術造形科(平成二年設立)はそれまでの九州・沖縄を改め、八期生からパリを訪ねている。目的地はルーブル、オルセー、ポンピドゥーの三大美術館。ゴッホが命を絶ったオーベールの地にも足を運ぶ。

 ピカソ、ダリなど近現代美術の巨匠を扱うポンピドゥー・センターを訪れた山本英雄=平13卒、茨城県つくば市=は、画集で知っていたアンリ・マチスの作品に目を奪われた。“色彩の神様”の大胆な筆遣いが脈打つように迫る。「タッチや絵の具の盛りとか、絵の物質感が伝わってきた」。

 特進Cコースもロンドンやパリに渡り、当地の文化財や史跡に触れながら歴史観や語学力を磨いている。

(文中敬称略)
(木、金曜日に掲載します)


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