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第7章「道を究める」

充実感得た消費者運動
「幸せな生活のためには、家の中だけでなく、社会も変えていかなくては」と語る加藤さん=東京都千代田区の主婦連合会
 「あなたも消費者。問題だと思ったら、あなた自身も動いてください」。食品添加物の安全性が社会問題化していた昭和四十年代、放射線照射食品の安全性について、消費者団体「主婦連合会」に電話をした加藤真代(昭29卒、旧姓大西、埼玉県)は、当時の事務局長にこう諭される。この一言が、主婦連の活動に参加した発端だった。

 消費者問題への興味が芽生えたのは、その数年前。合成洗剤の広告がきっかけだった。“夢の商品”のようなテレビCMの一方で、環境汚染や主婦湿しんの新聞記事。消費生活センターを訪れて学ぶうち、この施設が消費者運動を受けて出来たことを知る。紹介された本で、消費者問題そのものへの関心が高まった。

 「専門家集団の事業者に対して、こちらは素人。消費者は協力し合わなければ自分たちの生活、命を守れないと、目を開かされた」。自宅のある埼玉県和光市の団地で、主婦仲間の勉強会を作った。そうした中での主婦連と出会いだった。

 昭和四十八年から会員になり、主として経済法と情報問題を担当。消費者の権利確立に向けた環境整備を国や事業者に働き掛けてきた。情報公開法や消費者契約法の制定、BRO(放送と人権等権利に関する委員会機構)の設置など、目に見える成果に結びついた運動もある。

 今国会で審議中の個人情報保護法案では、政府検討部会委員も務めた。しかし、消費者には不十分な法案だと、今は全国消費者団体連絡会の仲間とともに修正案を携え、ロビー活動に忙しい。

 主婦連では副会長を経て、参与。内閣府国民生活審議会委員や東京都情報公開・個人情報保護審議会委員など公職も多い。

 西高から同志社大へ進学し、近代経済学を学ぶが、人間をマーケットという集団として見ることに違和感を覚えた。結婚を挟んで二度の就職を経験。職場の男女格差や家族制度にも悩んだ。

 消費者運動は「一人ひとりの気持ちから発想する何かを求めていた」加藤に充実感を与えた。「それぞれが本当に納得のいく、幸せな生活を送るためには、家の中だけでなく、社会も変えていく必要があると思う」。

 共学になったばかりの西高では、学年に女生徒がたった七人。「少数派であることの訓練を受けたことと、弁論部での討論の経験が今も生きているのかも」と笑う。

(文中敬称略、題字は古橋広之進さん=昭和20年卒=)
(火―木曜日に掲載します)

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