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第8章「地域の礎」

仕事通じ一期一会実感
大柄な体に、大きな夢。豪放な人柄で慕われる鈴木敬さん=静岡市呉服町の静銀リース本社
 「営業マンとして多くの人との出会いがあった。一期一会ということを実感している」。西高を卒業後すぐに静岡銀行に入行、営業畑でたたき上げ、常務取締役まで務めた鈴木敬(昭33卒、新居町)は、豪放らい落な人柄で、“敬(けい)さん”と慕われる。

 現在は、グループ会社の静銀リース社長。厳しいリース業界で就任以来二年連続増収増益の実績を上げる。「経費節減の方法はいくらでもある。まずは社員に内情を説明し、何のためにやるのかという動機付けを重視している」

 加盟三十一社の県リース事業懇話会の会長も。昨年からは浜名湖カントリークラブを運営する浜名湖観光開発社長を兼任し、静銀常務時代から務めるスズキの監査役は、七月で五年目に入る。

 静銀時代は、浜松を中心に県西部の勤務が圧倒的に多く、営業で地元を飛び回った。「浜松はお客さんの人柄があったかい。もちろん仕事は厳しかったですが、敗者復活を認めてくれるのも浜松らしい。交渉が壊れても、次の仕事を仕立て直すと、それはそれで受け入れてくれた」

 本部勤務のころは、労組の委員長も務めた。「活動に力を入れていたというより、“声がでかい”“頑健”“根アカ”の三拍子そろっていたので。当時は組合員が六千人もいて、タフでないと務まりませんでしたね」

 西高では、大柄な体に似合わず合奏部でハーモニカを吹き、全国大会入賞も果たした。入学は校舎の火事の翌年。体育館を間仕切りした教室で、となりのクラスの授業がよく聞こえたのを覚えている。

 常務のころ、同じ静銀の先輩役員に、専務取締役の藤田紀彦(昭28卒、沼津市)と常務取締役の鈴木盛雄(昭30卒、東京都)がいた。「現在はOB役員は一人もいない。三人もそろったのは珍しかった」

 横浜市立大卒の藤田は、蒲郡支店長、沼津支店長、取締役浜松支店長を歴任。常務を経て専務となり、退任後は静岡不動産社長を務めた。鈴木盛雄は慶應大卒。名古屋支店長、取締役東京支店長をなどを経て、常務時代は浜松に駐在。退任後は静岡保険総合サービス社長に任じた。

 「浜松は四年だけだったが、排他的なところがなく、やりやすい土地柄」と鈴木盛雄。西高時代は新聞部で、二年先輩に後の警察庁長官城内康光(昭28卒)がいた。「生物の田中亮三先生、社会科の児玉二郎先生、国語の河合九平先生など名物教師が多く、面白かったですよ」

(文中敬称略、題字は古橋広之進さん=昭和20年卒=)
(火―木曜日に掲載します)

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