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 浜商念願の春夏連続出場を果たしたナイン
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主将伊藤孝充(平3卒)が選手宣誓を射止めた平成二年春の大会。ナインは続く夏にも出場を決めた。「春夏連続出場」。強豪校だけが勝ち得る勲章を、浜商は創部から六十六年目、春夏通算十五回目の出場でついに成し遂げた。
この年の浜商ナインはバッテリーに水島裕介―鈴木基由を据え、内野陣は伊藤のほかに竹中幹晴、森口聡、平野隆康、外野に松下幸路、間部良介、内山貴文と、二年生の松下以外すべて三年生(平3卒)がスタメンでグラウンドに立った。
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初戦は岡山城東戦。今でこそ全国でも名が知られるようになった同校は、この時が初めての甲子園。浜商は“先輩”の貫録を見せつける試合展開で、岡山城東を寄せ付けない。
2―1とリードした三回裏。1点を加えてさらに1死満塁と、場面は序盤のヤマ場を迎えた。打席には8番の水島。
前の打者内山は死球だった。「制球の乱れを取り戻すために初球はストレートでストライクを取ってくる」。水島は投手らしい読みでボックスに入った。
「来た」。相手エース浦上は読み通りストレートを放ってきた。真ん中高めを思い切り振り抜く。打球は左翼ラッキーゾーンを越え、スタンドまで届いた。グランドスラムは大会第1号のおまけ付き。ベンチ前ではチームメートに交じって上村監督が満面の笑顔で水島を迎えた。
浜商は結局、12―6で岡山城東を退け、春に続いて初戦を突破した。テレビや野球雑誌では「善戦、岡山城東」とか「岡山城東には(対浜商は)荷が重すぎた」と振り返る記述やコメントがそろったといい、浜商の実力がいかに認められていたかが伺える。
2回戦は前年準優勝の仙台育英(宮城)。「2回戦屈指の好カード」とマスコミはこぞって取り上げたが、浜商はまさかのエラーや暴投を連発、1―9の大差で敗れた。
敗戦に泣き伏したのはアルプスだった。大舞台に二度立ち、県民を大いに沸かせて見事に浜商野球をフィールドにちりばめたナインは、むしろすがすがしさすら感じて、甲子園を去った。 (文中敬称略)
(水曜日に掲載。題字は沼倉昇校長)
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