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4章 農業に残した足跡(7)

切り花、鉢物に示す底力


荒川祥一、将史親子はサボテンや観葉植物の栽培を手掛ける=浜松市湖東町
 浜名湖沿岸の浜松市伊左地、和地、庄内地区はキクやガーベラなど切り花の一大産地を形成している。

 「人には早生(わせ)も晩生(おくて)もあり、チャンスというべき出会いがある」。賀茂則治(54)=62回、浜松市和地町=は卒業して間もなく電照ギクの栽培を始めた。当時、県農業試験場遠州園芸分場の専門技術員だった山田喜徳郎(42回)の勧めだった。

 キクは高度経済成長に合わせて需要が高まり、電照ギクは産地間競争の“切り札”として注目を集め始めていた。

 後輩の佐野義男(63回)、江間栄作(65回)、中村晃三(67回)らとともに生産者グループ「若桜の会」を発足。若手農家は協力してビニールハウスを建て、栽培技術や販売戦略を学び合った。

 賀茂は現在、県農業経営士として県外から研修生を受け入れるなど後継者の育成にも力を注ぐ。中村は地元で数少ない育種家として品種改良も手掛けている。

 庄内地区では佐藤一敏(56)=60回、同市呉松町=や山本弘(68回)、藤野源之進(75回)らが温室でガーベラを生産している。佐藤らの所属するとぴあ浜松PCガーベラ販売部会は平成十年に農林水産祭で天皇杯を受賞した。佐藤は入学式で受けた「そこにいる人のためになれ」という教えを今も忠実に守っている。

 同市湖東町の荒川祥一(54)=62回=、将史(25)=91回=親子はサボテンや観葉植物の栽培を手掛ける。荒川祥一は洋菜の栽培などを経て、平成四年にサボテンの生産を本格化。同期の金子敏朗や後輩の幸田恵(64回)らとともに伊豆シャボテン公園などの観光地やホームセンターなどに出荷している。

 平成十年からは長男将史が経営に参画した。父祥一は「大事なお客さんを持っている以上、私の代で終わらせたくない」と息子の姿を頼もしそうに見つめた。

(文中敬称略)
 

掛中・掛西百年史 榛原高100年史 富士宮農高百年  御殿場高 躍進の百年

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