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 第2部 スポーツ 文化 (12)

女優 高木まみ子さん(昭59卒)

 掛川中・掛川西高は、文化、芸術の分野に生きる人材を多く輩出している。第二部後半では、現在活躍中の文化人の素顔を描く。

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 「はーい、みんな集まって。監督さんのお話をよく聞いてね」。高木さんの声が響く。七月末、高木さんの実家が営む掛川市内の人形店内。この日は、高木さんが年に一度、地元で開く舞台で共演する小学生のけいこ日。せりふ回しや立ち居振る舞いなど細かな演技指導が、三時間以上にわたって続く。できるまで何度も同じシーンのやり直し。小学生の中には、涙をにじませながら、せりふを振り絞る子供もいる。

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 「今、私にできることを精いっぱいやっていきたい」と語る高木さん=東京都内
 古里での公演は七年前、西高の先輩にあたる彫刻家ジュン・スズキ(鈴木淳)さん(昭40卒)の提案にヒントを得て始めた。ここ数年、夏は東京と掛川を往復する日々。「地元で上演するのなら、地元の民話を地元の人とやろう」と思い立ったのは四年前。幼いころから親しんだ「遠州七不思議」を題材に自ら脚本を手掛け、毎回キャストを変えて上演する。

 今回は菊川町三沢に伝わる伝説「三度栗」を取り上げる。「民話は地域の財産。年に一度の公演では社会への問い掛けとして非力かもしれないけれど、見る人に勇気を与えることができれば」

役者業の傍ら文化おこし

 高木さんが役者の道を志したのは東京の短大生だった二十歳のころ。高校時代は「演劇部でもないし、文学少女でもなかった」というが、日生劇場で見た芝居に大きな衝撃を受け、舞台で演じる女優森光子さんに一目惚れした。短大卒業後、一年間働いて資金を蓄え、演劇専攻のある桐朋学園短大に入学。勉強と演劇塾でのレッスン、日本舞踊のけいこ、アルバイトに明け暮れた。そして、一年半にわたって手紙を書き続けた森さんとの対面がかない、晴れて弟子入り。四年間森さんの下で学んだ。「自分に負けないこと。いつも情熱を秘めていなさいね」。森さんの言葉は、今でも弱気になったときの心の薬という。

 「古畑任三郎」など数々のテレビドラマのヒット作品を手掛けた松田秀知監督は「芝居の裏を演じるのが非常にうまい。もっと注目されていい女優の一人」と褒めちぎる。

 高木さんは「喜劇のできる役者になりたい。笑いは本当に難しい」という。後輩たちには「できるとかできないとか考える前に、やりたい道に果敢に挑んでほしい。私もそういうふうにしてきて、今幸せだと思うから」と力強いメッセージを送った。

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▼高木まみ子さん(たかぎ・まみこ)=高36回卒、桐朋学園短大で演劇を専攻、女優森光子に師事。主な出演作品は舞台「放浪記」ほか、テレビ「京都迷宮案内」「恋愛結婚の法則」ほか多数。フレンドシッププロモーション所属。東京在住。


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