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―高校時代の印象的な思い出は何でしょうか。 「修学旅行をボイコットしたことかな。確か行き先は京都近辺だったと記憶していますが、この旅行に何の意味があるのか学校側に問いまして。そうしたところ特に強制もされませんでした。同級生とわいわい楽しかった思い出は、夏休みの勉強合宿。男女総勢四十人ぐらい集まり、数学の鈴木忠夫先生(中41回卒・現掛川西高同窓会長)たちに頼んで、泊まり込みでみっちり教わりました。とにかく高校時代はよく勉強しましたね。西高に行った二人の兄貴を見ていて、自分でどんどん勉強しないと追い付かないと思っていましたし」
「当時は理工系がブームになってきたころで、兄が工学部に進学したこともあって理系に進みたかった。学校に講演に来られたこともある東京大学の物理学教授、金原寿郎先生(中15回卒)に大変あこがれました。ところが、数学はできたんですが、物理や化学はロジックがよく分からなくてお手上げ。大学は文系を選び、進学して政治学を専攻しました。私が生まれ育った佐束の村(現大東町)は山地で農地面積が少なく、決して豊かな地域ではありませんでしたから、二男坊、三男坊は外へ出て身を立てるしかなかったですね」
―古里は二〇〇二年W杯サッカーの会場となる県小笠山総合運動公園静岡スタジアムのすぐ近くですね。 「小笠山は深山幽谷の趣のある山ながら、自分にとっては非常に身近な山。高校時代、春や秋の季節のよいころは放課後に登りに行き、太平洋から掛川まで眺めたものでした。生活の中には報徳の教えが浸透し、知らず知らずのうちに勤勉や分を心得ていくことの大切さを学んでいったように思います。その雰囲気は校風にも通じていて、同窓生にはまじめで実直な人物が多いように思う」 ―在校生に贈るメッセージを聞かせてください。 「青春を浪費しないで思い切り鍛えろ、ですね。人生の土台を作る時期だからこそ、自己鍛錬を怠らないでほしい。高校時代は親との葛藤(かっとう)もあるし、自分の将来への不安もある。大部分の人間が自分探しでさまようと思う。自分を鍛える手段はスポーツでも学問でも何でもいいが、自分でつかみ取ったものでなければ、本物にはならない。決して西高生だけへのメッセージというのではなく、自分の反省を込めて贈りたい」 ▼石川嘉延氏(いしかわ・よしのぶ)昭和15年生まれ。掛川西高(11回)卒。東京大法学部卒。39年自治省に入省。県教育次長、県総務部長、自治省大臣官房審議官、行政局公務員部長などを歴任。平成5年8月から県知事、現在2期目。 |
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