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 第3部 卒業生 (10)

実 業 界(2)

 地元の掛川で活躍する掛中掛西出身の実業界要人も多い。掛川商工会議所では、昨年十一月に死去した元副会頭の菅沼俊介(昭8卒)。長年書店を経営し地域の商業発展に尽くすとともに、母校野球部の歩みを見続けた。「掛西の野球部が強い時は街の中に活気が充満する」と喜んだ。

 現職では、副会頭で梅木屋洋服店代表社員の仁科雅夫(昭25卒)、元掛川市収入役で専務理事の水野忠義(昭31卒)、監事の渥美正直(昭24卒)ら。

 仁科は終戦を掛中二年生で迎えた。「防空ごう、灯火管制の生活。中学生と言えども、本土決戦の時にはと覚悟を決めていたのに、市村清次郎校長の歴史の授業には、不思議に純粋な学問の世界の雰囲気があった」と懐かしがる。渥美は会計事務所経営という仕事がら多くの企業の盛衰を目にした。「自己への投資がいかに大切かを知った。自分への投資は時間、体力、努力、忍耐力が必要でなかなか難しい」という。

郷土を支える伝統の力

 二万人を超える掛西同窓会では副会長の平野鋳造所会長、平野健(昭16卒)、約五千人の会員を擁する掛川支部の支部長、佐々木巳芳(昭23卒)。佐々木は元税務署副署長で今は税理士。少年時代から野球で体を鍛えた。「戦中、戦後の混乱期の五年間、無遅刻無欠席で通学できた」と振り返る。

 掛西後援会では、理事の掛川市農協組合長、大場浩(昭39卒)、監事の藤田鉄工所社長、飯田隆雄(昭32卒)が挙げられる。大場は「平成八年度に同窓会準備委員長をさせてもらい、あらためて母校の卒業生の層の厚さ、伝統の重みを感じた」と話す。

 飯田も平成十一年度の同窓会準備委員長を務めた。「次の節目に向かってさらに伝統を築き、わが学舎に栄えあれと願う」と掛西の将来に期待する。

 掛川市や周辺では、袋井商工会議所会頭で遠州トラック社長の豊田順介(昭28卒)、山下工業研究所会長の山下昭一朗(昭40卒)、土井酒造場社長の土井清幌(昭33卒)らがOB。地元金融機関の掛川信用金庫では理事長の岡村安郎(昭32卒)、元理事長の鈴木恒夫(昭27卒)らもそうだ。

 浜松地区では、立葵なかむらや社長の中村道男(昭14卒)が浜松冀北会の初代会長。さらに、村松産業社長の村松利平(昭19卒)、浜松戸田書店社長の戸田寛治(昭20卒)、天方産業相談役の天方啓二(昭23卒)、アマノ社長の天野伸一(昭25卒)、遠州信用金庫理事長の山本長行(昭35卒)、けやき社長の本多建彦(昭37卒)、浜松冀北会事務局長で国丘スポーツ技建社長の西尾国夫(昭37卒)が実業界を引っ張る。

 静岡市では、今年三月に完成した創立百周年記念館を設計した杉山善二(昭20卒)、金融機関に長年勤務し、郷土史家として活躍する前田匡一郎(昭26卒)、秀英予備校社長の渡辺武(昭42卒)らが卒業生だ。

 【注】カッコ内の「卒」は卒業年。文中、敬称略。


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