姿勢を正し、真剣に書道に取り組む書道コースの生徒=浜松市高林1丁目の興誠高
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墨汁の香りが漂う書道教室。始まりの合図とともに友人とのおしゃべりも止め、凜(りん)と姿勢を正し、ゆったりと筆を動かすのは書道コースの生徒たち。
若い感性を日本の伝統文化で磨いてほしい―。県内初となった「書道コース」は平成十四年度に開設した。本年度一―三年生まで全学年がそろい、三十四人が在籍している。コースの八割以上は女子。ほとんどの生徒が部活も書道部に所属している。夏休みには実技合宿なども行われ、生徒たちは三年間を通して書道の研さんを積む。
書道の時間は一年次は週三時間、三年次になると週六時間に増える。「恒常的に書に親しむ環境を」とカリキュラムが組まれ、授業内容は漢字や仮名をはじめ、篆(てん)刻などの発展的な実技、書道史や書道概論などの講義も必修科目。文系大学の受験に対応できるのも特徴の一つだ。
同コースの入試科目にも書道の実技がある。一期生の谷野歩美(三年)は「小学一年のころから書道塾に通っていて、本格的に習ってみたかった。書道が好きな子にとって同コースがあるのはうれしい」と入学のきっかけを話す。
昨年度の全国書道展個人部門で審査員奨励賞を取った永田小夜子(二年)は「努力すれば級や段が上がるのが楽しい。書道を専門的に学べる大学に進学し、将来は書道の指導者になりたい」と意欲を燃やす。
平成十五年度全国書道展(大東文化大主催)では団体優秀賞を受賞するなど、早くも成果を上げている。夏目竜一校長は「目的意識を高く持った生徒が多いのが特徴。他のコースの生徒にもいい影響を与えるのでは」と期待する。
専任教諭の伊藤壮一(37)=高37卒=も「手本を押し付けるのではなく、あくまでも生徒それぞれの得意な書風を探してあげたい。書道コースがあるのは県内で三校で、全国的にも多い。このままいけば地域としての書道のレベルアップにもつながる」と幅広い点で注目している。 (文中敬称略)
(火、金曜日に掲載。題字は興誠学園の神谷正平理事長)
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