(2003年10月8日掲載)
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 松崎高創立80周年
中高一貫 夢に描く
 指出 巖 (松崎町教育長=昭36卒)
町の教育の将来構想を語る指出巖教育長=松崎町生涯学習センター

 「お父さん、お母さんになると、みんな中学生の顔に戻ってくるみたい。特に女性はね」。七月に松崎町の教育長に就任した指出巖(昭36卒)の脳裏に教え子の顔が浮かぶ。

 教師生活三十八年のうち、合計十五年間を過ごした西伊豆町立田子中の卒業生との交流は今もなお深い。四十代後半を迎えた3年B組の教え子からは毎年、同窓会や旅行に招かれる。「もう一度京都の修学旅行に」。そんな計画もある。

 強い心のきずなで結ばれた師弟関係。指出も松高で実感した。「生き方を教えてくれたよね。口で語るわけじゃない。個性がにじみ出し、背中で伝える。強烈な印象の先生が多かった」。出会いは後の教師生活に少なからず影響を与えた。

 美術の堤達男(元日展審査員)、社会の依田敬一(元松崎町長)=ともに故人=…、思い出す名前は多い。「依田先生は教科書を使わず、時事問題をとうとうと語り聞かせたりしてね。知識豊富な先生方に知的好奇心があおられた」。

 少子化による学校規模縮小、競争力低下…。教育行政のトップに就いた今、指出は地域の教育力維持、向上に危機感を抱く。「松高には皆が行きたいと思う一層の魅力づくり、全国区で道を切り開ける生徒育成を図ってほしい」と願う。

 西豆三町村の出生数推移を見ると、松高はこの先ますます生徒数確保が難しくなる。指出は「幼小中高の連携強化をこれまで以上に進め、将来的には特色ある中高一貫六年間教育が実現できたらと思う。検討する時期に来ている」と語る。

 実際、本年度は松高校長と西豆三町村の中学校長らの中高連携研究も始まり、指出も推移に期待する。「まずは二十年余の歴史がある中高の教員交流を発展させ、六年間の教育課程を試作してみるのもいい。教員の質向上にもつながる」。

 順調に進めば、西豆三町村の合併まであと一年半。指出は残された時間を有効に使い、小学校統合も前向きに論議を深める考えだ。さらに学校教育と両輪の社会教育、生涯教育システムを一層充実させ、家庭の教育力向上も探る。「少しずつでも、町の教育に新しい風を吹かせたい」。

(文中敬称略)
―火、水曜日に掲載します―


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