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獣医資格を持ち、陰から畜産を支える卒業生は多い。開業医、農業関係団体の勤務医、牛や豚の管理に資格を生かして牧場を営む人など、活躍の場はいろいろだ。家畜の健康状態が収入を左右する酪農家にとって、「獣医さん」の存在は大きい。
酪農のトータルアドバイザーを目標に掲げる後藤は「病気そのものの治療だけでなく、えさや牛舎の状態などにも注意し、広範囲のアドバイスを心掛けている」。将来は経営面での提案、新規就農者の手助けなども視野に入れ、縁の下の力持ち的存在を目指しているように見える。
開拓農家に生まれた後藤は卒業後、日本大学農獣医学部に進んだ。獣医師免許を取得し、県農業共済組合連合会と富士地区農業共済組合で二十年間、専属医師として勤務した。平成五年まで父から継いだ牧場も経営。酪農家としての経験が生きる。
開業は平成九年六月。自宅の牛舎の跡に診療所を建てた。勤務医時代とは変わって小動物を診る機会も増えた。後藤は犬や猫などのペット医療の進展に目を見張り、「人間の医療並みに高度化したペット医療は牛などの大きな動物にも生かせるはず」と研究に余念がない。 赤池勝周(昭50卒)は富士宮市山宮で「赤池獣医科病院」を開く。実家はもともと血統書付きの豚を飼育する養豚場。豚が好きで仕方がなかった赤池は「養豚を継ぐのに獣医になっていれば便利だろう」と麻布大へ進み、獣医師免許を取った。 開業して十七年。十年前までは養豚をしながら、獣医の妻とともに病院を切り盛りしたが、現在は診療一筋。ペットの診療が増えたからだ。ペットの世界も長寿、高齢化が進み、糖尿病や心臓病など、人間と同様に成人病が席巻している。 「獣医はサービス業。飼い主が困っているときにいかに役に立てるか、そこに尽きる」と赤池。「ペットを家族の一員として考える人が増えた。病気やけがの状態などについてきちんと説明し、同意のうえで治療しなければならない。ペットにも『インフォームドコンセント』を大切にする姿勢が求められる」。飼い主との付き合い方がますます重要になってきた。 (文中敬称略) 【注】カッコ内は卒業年。 |
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