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 校舎改築 

幅広く学び将来を選択

 新校舎は仮囲いの中、本館の鉄骨の組み立てが進み、間もなくコンクリートの打ち込み作業が始まる。実習棟は一足早く鉄骨が立ち上がり、サッシがはめ込まれてきた。完成は平成十四年。「生徒が将来の目標を見据え、進路実現ができる学校づくり」を目指す総合学科の設置が迫る。

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新校舎の完成予想図。手前が多目的で地域に開かれた本館、奥がものづくりの実習棟
 四階建ての本館は多目的で地域に開かれた構造とバリアフリーが特徴だ。一階の図書館や介護実習室へ地域の人々が自由に出入りし、図書館に並ぶ農業、環境、福祉の専門書が閲覧できるようになる。二階の職員室はコンピューターで全教室と実習室を結び、リアルタイムで生徒の出席状況などを把握する。情報処理室を数カ所設け、IT時代に対応する。

 実習棟は二階建てで「ものづくり」の部屋を随所に置く。保健所の認可を受け、みその製造販売ができる食品加工実習室や、測量や製図などの工業基礎実習室などを備える。講義を行う基礎的学習の部屋とペアで用い、「ものづくりの計画から実践まで」すべての工程が学べる。

 増田嘉徳校長らが知恵を絞っているのは校舎南側に配置する農場。バイオによる花や野菜の栽培とペット動物の飼育を中心にした生命科学を学ぶ場所を構想。「農業後継者を育てるだけでなく、農業の楽しさを体験し、広く興味を持たせる教育展開をしたい」と意気込む。

 校舎改築計画は平成九年から始動し、十年には総合学科準備事務局と検討委員会が発足。十二年から工事が始まった。同窓会の財務担当・太田川鎮男(昭44卒)は「バイオをはじめとする農業の最先端技術を学ぶことができ、伝統として根付いている地域との交流を重視した施設づくりを」と期待する。施設内を横切る市道を担当する富士宮市役所道路課の吉川公雄(昭44卒)は「学科編成が変わっても、国の基幹である農業に携わる学習をずっと残してほしい」と望む。

 総合学科の開設は校舎が完成する十四年以降。普通科の機能に専門教育を加え、広い分野の選択科目を準備する。生徒は一年時に「産業社会と人間」で将来探しをし、二、三年時で興味を持った分野を選択して自主的に学ぶ。

 増田校長は「生徒のどんな興味関心にも対応できる環境を作り、個性を伸ばす教育を目指したい。そのために、今後数年は教師の側も幅広い研究、勉強を続けなければ」と基礎づくりに力を入れる。(文中敬称略)

【注】カッコ内は卒業年。


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