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第6部 切り開く

商店街

街づくりの原点は愛情
「まちづくりの原点は地元への愛情」という芦川勝年さん=沼津市大手町
 「まちづくりは地元への愛着、愛情がないとできない」―。大正三年創業の芦川印刷社長の芦川勝年(昭40卒)は、商売を通して近隣商業者と交流する中でまちづくりへの関心を持った。かつて東部一の賑わいのあった沼津の商店街に陰りが出てきた時、「人の動きが公共交通から車社会に変わり、商業も業態を変えないと対応できない」と感じた。一方で「このまちに生まれ、育ててもらった。何とかしなければ」という思いがあった。平成六年に沼津仲見世商店街振興組合理事長に、翌年には沼津市商店街連盟会長に就任し、商店街振興のリーダー役になった。

 買い物客を呼ぶため三商店街で無料のサンシャインバスを運行し、観客と参加者が一緒に楽しめる「よさこい沼津まつり」を実現した。「当初、よさこいは高知の借り物と言われたが、曲や衣装、踊り全てがオリジナルで見ていても飽きないし、いろんな楽しみ方がある」と自信を付けた。ことしで五回目を迎えたよさこいまつりには県内外から過去最高の五十四チーム、二千百人の踊り手が参加し、沼津の秋のまつりに定着した。

 芦川は中心商店街の空洞化を「これまでまちづくりは行政主導で、東京のコピーとしてリトル東京があちこちに生まれた。その結果、売っている商品が同一化し、オリジナリティーが失われた」と悔やむ。商店街のシャッターが早く閉まるのも「(商店主が)地域コミュニティーよりも生活の利便性を追求した結果。消費者に必要とされるにはどうすれば良いのか。生き方、暮らし方を振り返る時期に来ている」。市街地活性化を目指し誕生したTMO(タウンマネージメント機関)についても「基本は人づくり。施設を整備しても血が流れていないとダメ。このまちが好き、ここで生きたいという人をどれだけ育てられるかがカギ」と注文をつける。

 再開発を機に五年前に商店街をリニューアルしたあげつち商店街理事長の市川誼(昭39卒)は「おしゃれなまちづくりと品揃えで客層の差別化を図っている」とし、大型店の移転や閉店で空き店舗のブロック化が心配される大手町商店街副理事長の木所祺直(昭36卒)は「賑わいを創出するには店とマンションを組み合わせた店舗展開も検討課題」という。アーケード名店街理事の大野隆久(昭50卒)もよさこいまつりを支え、商店街振興に努める。

(文中敬称略)
【注】カッコ内は卒業年。

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引佐高の百年 田方農高の百年

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