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第6部 切り開く

建設

高い技術と地域の信頼
 「派手さはないが、誠実な(仕事)請負人として地域に喜ばれる仕事、社会に役立つ仕事をしたい」。昨年創業八十周年を迎えた小野建設社長の小野徹(昭41卒)は、創業の原点である「誠実」を貫く。道路や河川工事、学校建設など公共工事を中心に手掛けるため厳しい経済環境が続くが、「信頼される技術で地道に仕事を続ければ、評価される」と言い切る。会社のキャッチフレーズは「With」。「地域とともに」だ。社員のほとんどが実績ある技術陣で占められ、数々の工事、建設で受賞している。

 小野は三代目。三島青年会議所理事長を務めた昭和六十年には箱根山ろく旧東海道の石畳の復元やしゃぎりのハワイ公演、楽寿園のホタル祭り開催などを手掛けた。

 沼東では弁論部に所属。「国語が苦手だったが、古文の解釈を先生に褒められたのを機に自信を持った」。今では県建設業協会や三島建設業協会の広報委員長として広報紙などの編集をこなす。

 ホテル・旅館を中心に民間工事を手掛け、建設会社では県内唯一の店頭公開(ジャスダック)企業を率いるのは鈴木工務店社長の千葉慎二(昭52卒)。大手自動車メーカーのサラリーマンとして海外勤務も経験したが、前社長の長女と結婚し、建設業界に。「建設業は地域密着性の強い産業。親子何代にわたりおつき合いさせていただく仕事。地域の発展なくして当社の発展もない」。伊豆や箱根の旅館建築では定評があり、「繁栄のおてつだい」をモットーに旅館経営のノウハウを学ぶ「旅館塾」を主宰するなど地域を大切にする。

 沼東では代議員長や香陵祭祭典委員長を務めた。二年の時、香陵祭の前夜に同級生の一人が心臓発作で亡くなった。オープニングセレモニーの前に黙とうすべきと思ったが三年生の意見の大勢は「華やかな祭典にそぐわない」。千葉は「三年生だけの祭りなのか。沼東は一つというのはウソか」と主張し、黙とうを実現させた。「この時から集団と個、理想と現実の相反する葛藤を味わったが、それがのちの人生にも役立っている」と振り返る。

 沼津市では植松グループの植松康男(昭15卒)、大岡建設工業の内野敞太(昭36卒)、土佐谷組の土佐谷和貴(昭45卒)、芹工務店の芹沢覚(昭43卒)らが業界をリード。裾野市では渡辺工業の渡辺康一(同)、渡辺建設の渡辺雄二(昭48卒)らが活躍し、富士市では平和建設の久保田紀之(昭39卒)ら。このほか長泉町には時津建設の稲村博光(昭38卒)、尾崎建設の尾崎敬治(昭45卒)、金子建設の金子研二(昭50卒)らがいる。

(文中敬称略)
【注】カッコ内は卒業年。

掛中・掛西百年史 榛原高校百年 富士宮農高百年 御殿場高 躍進の百年

引佐高の百年 田方農高の百年

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