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第6部 切り開く

農業

「地産地消」の定着を図る
「健全経営が一層重要」と話す山崎篤さん=静岡市曲金の県農業会館
 昭和二十三年に設立されて半世紀が過ぎた農協。来年一月から施行される改正農協法で、「金融」から「営農指導」重視に路線を変更するなど大きな転換期を迎える。県農協中央会専務の山崎篤(昭39卒)は「本県JAの経済力は全国でもトップクラス。今まで以上に健全経営を心がけ、信頼と安心を得たい」と力を込める。

 山崎は四十三年から七年間、全国農協中央会(全中)で監査や農政に携わった。監査では全国の連合会をつぶさに見て回り、各会の現状を肌で感じた。五十年から県農協中央会に勤め、農協の経営指導や合併推進などにかかわった。

 輸入農産物の増加、農業従事者の高齢化など日本の農業を取り巻く状況は厳しい。しかし「茶やミカンをはじめ、比較的国の保護を受けずに力を付けてきたのが本県の農家」と自主性に期待する。

 JAすそのし組合長の小林嘉明(昭32卒)は、「地産地消」をキーワードに地域農業の活性化に力を入れる。十一年八月から西支所内に常設の野菜直売所「ふれあい市」を設けた。生産者の名前入りの「顔」が見える野菜が店頭に並ぶ。商品はバーコードで管理し、コスト削減を図った。「初年度は予定通り五千万円の売り上げ。今年は九千万円ぐらい見込めそう」と小林は顔をほころばせる。市内の小中学校の給食にも裾野産の野菜が使われ、「生産者、JA職員、地元の理解の表れ」と手ごたえを語る。専務の高村公(昭28卒)らが支える。

 北海道白滝村で「有機農園おやじの村」を運営する渡辺信吾(昭28卒)は農業機械の営業マンからの転身。三十二年間、道内をくまなく歩くうちに「近代化農業は行き詰まる。効率重視の化学肥料漬けでは土地がやせ、悪循環するだけ」と痛感し、「小さくても本来の土に帰る農業を示したい」と平成元年に農園を開いた。

 「おやじの村」には北海道を開拓した世代への敬意を込めた。新農場を建設中で、ゆくゆくは若い人に任せる予定。「農業は次世代に続くことが前提。バトンタッチできる意欲ある人を探していきたい」

(文中敬称略)
【注】カッコ内は卒業年。

掛中・掛西百年史 榛原高校百年 富士宮農高百年 御殿場高 躍進の百年

引佐高の百年 田方農高の百年

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