<79>2002年1月13日掲載

第6部 切り開く

私 学

一般教科を英語で学ぶ
「時代の先をゆく個性化を目指したい」と話す加藤正秀さん=沼津市大岡の加藤学園高
 一般教科を英語で学び、自然に語学を習得させようとする試み「イマージョン・プログラム」をはじめ、独自の取り組みが注目される加藤学園。理事長加藤正秀(昭23修)の頭には常に「ユニークで時代を先見する教育を」との思いがある。「一斉画一、注入詰め込み型の教育は日本が先進国に追いつくまでのもの。先進国に並び、一歩先を行くには創造性、自主性をのばす教育が必要」と信念に揺らぎはない。

 加藤学園の前身、沼津淑徳女学院は大正十五年、加藤ふぢ(故人)が女子の中等教育学校として創立した。四十七年に二代理事長に就任した正秀は初等、高等教育などにも枝葉を伸ばし、幼稚園から大学までを抱える総合的な学園に育て上げた。現在、学園全体の生徒総数は約三千八百人。「生徒数を増やすより教育の質をより高めたい」と加藤は力を込める。

 個性的な教育実践の裏に戦中の混乱期を過ごした沼中での思い出がある。「先輩から“自分で勉強しろ、先生をあてにするな”とたびたび言われた」。学ぶ楽しさを知り、自ら学ぶ習慣を作れば自然と力が伸びることを旧制静高、東大へと進学する中で実感した。「そうした環境を整え、生徒を励ましていきたい」と役割を自任する。

 御殿場西高を創立したのが正秀の実兄・勝間田芳麿(昭15卒)。平成八年にはオーストラリアに新たに学校を開設し、教育への情熱は衰えることがない。

 平成四年から御殿場西高校長を務める長男・芳寿(昭42卒)は「“富士山のような大きな人間になって社会に出てほしい”という父の思いが生きる学校」と建学の志を受け継ぐ。

 同高では国際系クラスの設置やオーストラリアへの短期留学、米や欧州での修学旅行など国際化への対応に力を入れている。ハワイへ留学した経験がある芳寿は「“地球人”として羽ばたける生徒」の輩出を願う。

 沼津精華高校は秋鹿重彦(大15卒、故人)の跡を継いだ長男の敏雄(昭32卒)が理事長を務め、平成六年に男女共学に踏み切り、沼津中央高校となった。

(文中敬称略)
【注】カッコ内は卒業年。

掛中・掛西百年史 榛原高校百年 富士宮農高百年 御殿場高 躍進の百年

引佐高の百年 田方農高の百年

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