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後継者不足に悩み、徐々に規模を縮小するミカン農家が増えている。「昔は収穫時になると、東北地方から出稼ぎの若者が泊まり込みで援農に訪れにぎやかだった」と池田。「今は夕暮れ後も貯蔵庫に明かりをともして、夫婦でこつこつ作業していますよ」と額の汗をぬぐう。 「ほかの産地には負けない」と地元産ブランド「長泉メロン」の栽培に情熱を注ぐ井出昌宏(昭41卒)=長泉町元長窪=。町内の農家六戸で「長泉メロン組合」を結成し、アールス系アールスナイトとネット系のグレースの二種を、中元の贈答用に県内外に送り出している。 長泉メロンの転機はバブル崩壊後のことだ。売り上げの激減に「それまで生産の中心だったアンデス系からの品種転換を余儀なくされた。生産農家の努力で徐々に現在の品種に切り替えた」と振り返る。消費者に喜ばれる味を追求し、高品質を保つために組合で決めた「一株につき一玉」の鉄則を崩さない。 糖度がぐんと上がる収穫の一週間前は管理が極めて大切で、「不安にかき立てられて夜中にハウスを見回りにいくこともある」と井出。「つるから丹精したメロンを切り離す瞬間は人間のお産と一緒」と顔をほころばす。 高校時代は普通科への移行期で、学校の果樹園が縮小されるのを寂しい思いで見つめた。「温室の草取り一つでも気を抜かないまじめな性格だった」と井出。ひたむきに取り組む姿に、「おまえはハウス園芸に向いてるな」と語り掛けてきた教師の一言が今でも励みになっている。 (文中敬称略) 【注】カッコ内は卒業年。 |
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