<60>

 第4章 続・歩み 

PTSサミット

前向き提案、議論白熱
fujinomiya
平成13年度のPTSサミット会議=沼津城北高

 「冬のセーターの着用期間を長くしてほしい」「社会には守らねばならないルールがある」「流行に流されてはいないだろうか」―。

 城北高の特色ある取り組みの一つに、毎年十一月に行う「PTSサミット会議」がある。「PTS」はParent(保護者)、Teacher(教員)、Student(生徒)の略。学校の改善点や学生生活などについて、三者の代表が一堂に会して意見を交換し合う。

 昨年は「城北高生の身だしなみ」がテーマ。生徒会が事前に全校生徒を対象にアンケートを取り、集計結果を分析して問題提起した。席をコの字型に配置した会議室にはPTA役員、校長や教師、生徒会役員ら約三十人以上がずらりと顔を連ねた。

 それぞれの立場からテーマに関する意見をひととおり述べた後、盛り上がりをみせるのが第二部の自由討論。生徒側の具体的な提言に対し、PTAや教員が一つ一つ検討してコメントしていく。活発に議論が飛び交うことも多々あり、「あっという間に約三時間の討論時間は過ぎてしまう」のだという。

 十三年度のPTA会長として出席した植松省吾は、「保護者の観点からあいさつや身だしなみなど社会的マナーの重要性を訴えた。生徒には今やるべきことを見つめ、高校生らしさを大切にしてほしい」とアドバイス。生徒会長の伊奈郁乃(三年)は「日ごろなかなか話せないPTAや教師達に素直に発言できるのがサミットの意義。生徒会活動の中で松濤祭の次に大きな行事」と試行錯誤の中で臨んだ昨年の会議を振り返る。

 卒業後も母校に誇りを持てる生徒のための学校作り―。狙いは当初と同じだが、平成三年から始まったサミットは毎年、テーマを変えて展開される。進学率が伸び始めた初期のころは、「進学校としての対策」「学力の向上」などが議題のトップに挙げられたが、近年は創立百周年を見据えて「伝統とは何か」「未来に向けての城北高生の在り方」などが中心だ。

 ボロボロだった合宿所の改装やテニスコートの整備などは、生徒がこうした話し合いの中で提言し、学校側に受け入れられたアイデア。今やPTSサミットは「学校の今を見つめ直し、夢を語る場」として、城北高のなくてはならない行事の一つに位置付けられている。

(文中敬称略)

【注】カッコ内は卒業年。


静岡新聞へ