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 第5章 卒業生群像

漫画家・茶畑るり

斬新な発想に若者共感
fujinomiya
「ラジオの放送は1回限り。リスナーの心に響くひとことを投げ掛けられるように努力しています」と収録に臨む茶畑るりさん=SBS静岡放送

 「受賞を知った時はだれにも言わずに、書店でドキドキしながら読みました」。十三歳で少女漫画雑誌「りぼん」(集英社)の新人漫画賞に初投稿し、努力賞を受賞。翌年、同誌で最年少デビューを飾った漫画家でタレントの「茶畑るり」(平8卒)。「ちびまる子ちゃん」の作者で同じ静岡県出身のさくらももこに憧れ、漫画家に。「昔から絵を描くのが好きだったし、何よりエッセー漫画というのが自分の感性にぴったりときた」。きょうが二十五歳の誕生日。「自分の漫画をアニメやゲーム化してみたい」と力強く夢を語る。

 デビュー作は、日常生活をテーマに、笑いをたっぷりと盛り込んだ四コマ漫画「へそで茶をわかす」。「三分の一は実話に基づく」と明かすネタのユニークさと親しみやすさで、アッという間に十代の女の子の心をつかんだ。ネタ探しには常に多くの時間を割くといい、気付くことがあれば外出先でもすぐメモを取る。ささいな出来事に笑いを見いだすのが“茶畑漫画”の魅力だ。「私は一匹オオカミタイプ。何の規制もなく、いつも自由な発想でいられることが楽でいられるし楽しい」と作品を描く原動力を話す。

 漫画家と二足のわらじをはいた学生時代。「大変だったのは原稿の締め切りと学校の中間テストが重なった時」だ。仕事を優先して徹夜で執筆活動に励んだが、「朝の登校時は、自転車通学中にぼうっとしてそのまま空までこいでしまいそうな感じでした」と肩をすくめる。締め切り前にアイデアに行き詰まって担当者に泣きついたことも。そんな時「甘えるな!」と厳しく諭してくれた一言が今でも忘れられないという。

 四年ほど前から雑誌連載やテレビのリポーターなどタレント活動にも幅を広げた。「週刊女性」「サンデー毎日」などでもマンガやエッセーの連載を抱えて活躍し、平成十二年からSBSラジオのパーソナリティーに。番組は土曜九時から二時間の生放送。親近感あふれるトークで若者から圧倒的な支持を獲得している。

 ことしは百周年を迎える母校と大きくかかわった年でもあった。現役生からの依頼を受け、学校祭のイメージキャラクターをデザイン。「城北高は自由な校風。多彩な個性が寄り集まるイメージを、キャラクターの表情や動きに描き加えた」。後輩には、「進路などで悩むことも多い時期。でも学生生活で大切なのは学歴でなく“学習歴”だと思う。勉強や部活、人との接し方など、失敗から学ぶことが成長につながるはず」とエールを送る。

(文中敬称略)

【注】カッコ内は卒業年。


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