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「新時代の商業教育」という一点だけを見据えた、多くの教師や市民による長時間の研究と議論の結果は平成三年一月十六日、学校のイメージを一新する五階建て新校舎として姿を現した。 昭和五十九年度の研修テーマに「活性化」を掲げて始まった「市商ペレストロイカ」(羽根田敏一校長)。商業教育の将来像模索は教育内容と施設・環境の両面から進んだ。六十年に誕生の将来計画策定プロジェクトチームは翌年に「将来計画準備室」に発展し、同じ年に静岡市教委は市民の多様な意見をくみ上げる場として「市商高将来計画協議会」を設けた。 準備室長を務め今も在職する教諭曽根田武靖は「国際化、情報化、サービス経済化がキーワード。時代を見通した、市商らしい商業教育とは何かを考え続けた」という。 準備室の研究報告、協議会の答申は商業教育専門の新校舎設計に反映するとともに、クラス別授業を解体してコース制を導入する新教育課程として結実した。平成三年度入学生から始まったコース制は、キーワードを具現化した商業(商業・会計・経営)、情報処理、国際経済、産業デザインの四つ。全生徒が関連する資格取得を目標として掲げたのも特色だ。 コース制一期生として国際経済を選択した暮林由紀子=平6卒=は「英語に強くなりたかったのでこのコースを選んだ。自分の好きなことをたっぷり勉強できるのは大きな魅力だった」とコース制の良さを話す。 時代の先端を行く情報処理コースでは、大型コンピューターとともにパソコン百五十四台、ワープロ四十八台を備え、県内にこれだけ機器の充実した学校はなかった。 大きな改革を果たして平成五年、創立四十周年を迎えた。九月十日の記念式典で校長加藤久米雄は、「二十一世紀に通用する独自の教育課程と施設という申し分のない諸条件に恵まれて今、四十周年という節目に立っています」と前置きしたうえで、「しかし、明日が約束されてはいません。ただ今から新たな門出を踏み出していきます」と不断の改革を誓った。 (敬称略)
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