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松浦康男(昭35卒)。中小企業診断士の資格など専門的スキルを持つ行員をフル回転させ、新技術で事業展開しようとする中小企業の発掘と支援に懸命だ。ニュービジネスフォーラムも開催し、ベンチャー企業の育成にも力を入れる。 「二十世紀型の経済が終わった以上、産業構造を二十一世紀型に変換しなければならない。県内は輸出関連産業が多いので、グローバル化によって空洞化しやすい。新しい産業を興すことが、より求められる」 地域経済の発展があってこその地銀との信念に揺るぎはない。それだけに県内産業への目配りは細かい。「長引く不況で中小企業は体力を消耗しつつある。今、必要なことは経営改善、事業再生支援。知恵を貸す時代に入った」 静高時代、書道部に在籍し、コウ高祭に作品を出展した。先を柔らかくした割りばしで「残月」の二文字を前衛的に表現した作品は書道雑誌に掲載され、「展覧会で見つけた秀作」と高い評価を受けた。「さほど上手なほうでもないから、まともな字を書いても面白くない。それなら変わった作品にしてやろうと思った。気分爽快だった」 東北大経済学部を卒業後、昭和四十年、静岡銀行に入行した。比較的、本部の勤務が長く第一次(稼働昭和四十七年)から第三次(同平成三年)までのオンラインシステムの構築にかかわり、インフラ整備に尽力した。その後大阪支店長、総合企画部長、常務を経て平成十一年、頭取に就任した。 そして今、収益構造の改革に取り組む。「これまでは預金と融資の利ざやで収益を確保してきたが、もはやそれだけでは銀行経営そのものが成り立たなくなっている。コストの削減はもちろんだが、新分野の産業を育てるなど新しいマーケットの創造、そしてフィーのとれる新しい金融機能の開発が重要。時代のニーズを忘れてはならない」 「小さな親切」運動県本部代表も務める。「物質的な豊かさを求めるあまり、忘れて来てしまった優しさ、いたわりという人間本来の心を取り戻す時」。若者への期待も大きい。「夢を持ち、失敗しても、その実現に向かってひたむきに進んでほしい。それと、人との出会いを大切にして、人とのかかわりあいの中で人間性を磨いてほしい。よい出会いは生涯の心の大きな財産になる」 (文中敬称略) (火、水、木曜日に掲載します。) |