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草花・鉢物

花博へ高まる生産意欲


全国でも珍しい黄色のディモルフォセカを育てる渡辺隆司さん=長泉町
 東部地区は鉢物栽培が盛ん。現在吉田町で開催されている「緑・花・祭」に続いて、二年後には静岡花博が控え、生産者の意欲は高まる一方だ。

 一昨年、主力のディモルフォセカで全国花き品評会の農林水産大臣賞を受賞した渡辺隆司(昭42卒)=長泉町=。宿根バーベナ、イソギクでも常に優位を保ち、それぞれ十万鉢の出荷を毎年の目標に掲げる。「小鉢物で市場の信頼を得るため、最低限達成しなければならない数字」が十万という単位だ。五年前には、オランダ製の底面給水装置の導入で省力化を図り、父四郎(昭15卒)と二代にわたる家族経営を崩さない。

 渡辺は県鉢物振興会長として二年目を迎えた。昨年、珍しい黄色のディモルフォセカをデンマークの種苗会社から取り寄せ、生産に乗り出す。全国から注文が押し寄せ、「地元市場に出回る数が少ない」とうれしい悩みを抱える。

 東部支部長として渡辺を支えるのが、韮山反射炉の向かいにある「伊賀野園芸」の代表鈴木宗雄(昭43卒)。田農卒後、「生産者としての顔」を求めて、サクラソウの品種改良に粘り強く取り組んだ。ピンクが大半の市場にあって、九色を出荷するまでに二十年を費やした。

 鈴木はサクラソウに限り、徹底して自家採種にこだわる。「八○%を輸入種に頼る現状はいかがかと思う。国外で生産された種が日本の気候や風土に必ずしも合うとは限らない」。種苗会社から種子や苗の販売依頼を受けるが、「全国にコピー商品が出回るのと同じ。自ら自分の首を絞めることになる」と断り続けている。

 生産者として印象深いのは二年前に天城湯ケ島町を主会場に行われた全国植樹祭。鈴木は「開花をピークに持っていくのが大変だった。時期をずらし出品数の倍以上を作った」と振り返る。警備員に監視されながらの会場準備も忘れられない。隣近所の県東部花き流通センター理事遠藤美行(昭49卒)は、若いころからの良きライバル。

 石川邦夫(昭31卒)=三島市=は東部鉢物研究会の立ち上げに尽くすなど先駆者的な存在。種苗会社の委託採種から事業を始めた。三島市で園芸店「花の里」も営むため、多品種少量の生産体制を貫く。佐藤安彦(昭54卒)=三島市=と内田茂隆(同)=沼津市=はパンジーやベコニア、サルビアなどの花壇物で実績を上げる園芸科で机を並べた。土肥町でカーネーションを専作する木村富男(昭42卒)は農業経営士として十年目を迎える。

(文中敬称略)
 【注】カッコ内は卒業年。

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