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町村議

受け継がれる建学理念


「田農時代に精神をたたき込まれた」と語る中村澄夫さん=函南町桑原
 田方郡九町村の田農OB議員は三十人を超え、「地域のリーダー育成」という建学理念は今もしっかりと受け継がれている。

 地元の函南町議は二十人中半分をOBで占め、中村澄夫(昭23卒)と前川嘉六(昭20卒、旧姓鈴木)がそれぞれ議長と副議長を務める。ほかにも杉村彰正(昭32卒)土屋秀夫(昭32卒)竹下初幸(昭32卒)市川勝美(昭39卒)青野信男(昭30卒)芹沢進一(昭33卒)佐藤誠一(昭25卒)渡辺克巳(昭30卒)がいる。

 中村は終戦間近の昭和二十年四月、田農に入学した。「殺伐とした学校生活だった。軍事教練、勤労奉仕が毎日のように続き、八月まで教科書を広げたことがなかった」。戦後も食糧増産に明け暮れた。  卒業後、中村肇(昭14卒)らと共に地元の田農OBで農業の研究会を立ち上げ、地域のリーダー格に。四十歳を前に農家をやめ、自動車学校の指導員を二十一年続けた。中村は「田農でたたき込まれた精神が今の基礎になっている。箱根山の中腹からほふく前進で下りてきたこともあった」と先輩のしごきを懐かしむ。

 六十二歳で町議選に出馬した。「人間関係に左右されず、政策本意で町全体のことを考えるのが本当の政治」と語り、「田農生には地域の指導者としての活躍を期待する。自分を見失わずに進むべき道をつかんでほしい」と後輩を励ます。

 天城湯ケ島町の議長・浅田靖夫(昭24卒)は昨年十一月の改選で下山謙一(昭25卒)から引き継いだ。「議会と行政は車の両輪。議員をまとめるのは大変だが、どちらにも偏らない町政を」と理念を語る。

 併設中二回生。終戦直後に入学し、食糧難の田農時代を過ごした。寄宿舎での生活が思い出深い。「先輩が寝静まるのを待って、隠れてふろだき用の炭火で飯ごうを炊いた。帰郷したついでに持ち帰った白米に、しょうゆをかけただけだったが、一番うまかった」。遠藤甚義(昭31卒)安藤若夫(昭32卒)も田農OBだ。

 韮山町は十七人中八人。秋田清(昭44卒)岩崎正義(昭38卒)小川原光雄(昭27卒)小山治次(昭24卒、旧姓石井)増島一良(昭27卒)松下隆(昭29卒)宮崎芳之(昭35卒)山口恒雄(昭20卒)が町の発展に尽くす。

 大仁町は内山克二(昭37卒)内田豊(昭29卒)土屋勇章(昭26卒)、中伊豆町は佐藤蕃(昭40卒)浅川岩雄(昭24卒)、土肥町は朝香精一郎(昭31卒)水口為和(昭24卒)、修善寺町は落合勝満(昭28卒)加藤章(昭27卒)、伊豆長岡町は萩原真琴(昭40卒)菊地元治(昭30卒)菊地白(昭28卒)らがいる。

(文中敬称略)
 【注】カッコ内は卒業年。

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