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音楽活動

引く手あまたの実力派


サザンオールスターズの曲を練習する片山訓三さん(左)と三枝弘一さん=中伊豆中央公民館

民謡全国大会で深みのある歌声を披露する山下恵旦さん=東京・武道館
 中伊豆町を拠点に活動する楽団「シルバーフォックス」は町内の文化活動の中核としてすっかりおなじみになった。幼なじみの片山訓三(昭33卒)と三枝弘一(昭34卒)の呼び掛けで、三十五年前に結成。楽譜もろくに読めなかった“かけだし”から、趣味の域を超えた実力派バンドに成長した。

 社会福祉施設の慰問や小学生の楽器指導、修善寺や大仁へ出張演奏に出向いたりと活動は幅広い。町民芸能祭にも欠かせない存在だ。同じ中伊豆の内田良雄(昭31卒)が作詞・作曲した「中伊豆音頭」で二十年以上前からオープニングか大トリのどちらかを飾り続けている。昨年までバスの運転手だった三枝は、「仕事とステージが重なった時は、会社にウソを言って駆け付けたことも」と打ち明ける。

 片山はサックス、「古賀メロディーにあこがれていた」という三枝は田農時代から続けているギター担当。音大出や専門学校で楽器を学んだ若手が加入し、今夏からサザンオールスターズの「津波」など流行歌もレパートリーに加わった。

 昭和四十一年、集落の飲み会の席でのこと。酔っぱらった二人が箸と茶わんで、ドラムをたたくまね事をした。「もともとが祭り好き。おもしろがる周囲の反応がうれしかった」と片山。会社の同僚から中古のドラムセットやギターなど最低限必要な機材を買い取り、そのままバンド活動になだれ込んだ。

 中伊豆出身の日本民謡舞踊連盟副理事、藤城露が「シルバーフォックス」の名付け親。田農時代から片山の頭に白髪が目立っていたことからで、二人は「年を取ってちょうどいいネーミングになった」と口をそろえる。

 芸能祭でシルバーフォックスと人気を二分するのが民謡の山下恵旦(昭34卒)。来月二十一日から東京・武道館で開かれる郷土民謡全国大会に六度目の出場を決めた。平成三年に天城湯ケ島町で行われた「NHKのど自慢大会」で優勝し、その深みのある歌声は地元にも知れ渡っている。

 山下の民謡歴は二十年。地元の民謡サークルに誘われて以来、好きなたばこもやめるほどのめり込んだ。毎日の発声練習は「もっぱら車の中」。大会向けの持ち歌「足尾石刃節」「大井川蓮台越しの唄」の二曲は「歌い込んで歌い込んで、ようやく聞かせどころが体に染み込んできた」と自信をのぞかせる。

 芸能祭ではシルバーフォックスとのセッションを期待する町民も声も多い。「バンドと民謡が合体したら、どんな音が出るだろうか」。

(文中敬称略)
 【注】カッコ内は卒業年。

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