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オーストラリアの大学で日本文化を教えているが、同国の犯罪報道を見る度に日本の刑罰が極めて軽いことを痛感させられる。つい最近、麻薬密輸入で逮捕されたパキスタン人に死刑判決が、また彼の仲間で密売を担当していたオーストラリア人には懲役30年が言い渡された。これが日本であったら、密輸犯も密売犯はせいぜい懲役5〜10年程度ではなかろうか。麻薬は亡国の犯罪と言われ、どの国でも厳しい罰則を課しているが、何故か日本の刑罰は極端に軽く、世界の麻薬犯罪者にとって格好の市場になっているという。
その他頻発する殺人、放火、強姦等の重大犯罪でも死刑になる例はまれで、重くとも刑期の曖昧な無期懲役であって、中には殺人罪でも懲役5、6年の場合もあるという。その他の犯罪に至っては刑罰がお印し程度のものがあり、刑法とそれを運用する検察と裁判所が犯罪を助長しているのではないかと錯覚させられる事例もある。
死刑制度の存廃は別にして、各国とも犯罪に厳しく対処しているのは共通しており、死刑を廃止しても仮釈放のない終身刑を導入するなど、国民感情からも犯罪撲滅に並々ならぬ決意を持っているようである。そのような国から見ると日本の刑罰はいかにも生ぬるく、犯罪撲滅には程遠いと感ずるのは私だけではあるまい。
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