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| 「驚き?妥当?発明対価200億円」 投稿特集 (04/03/21) |
| 職務発明と報酬を考えるシリーズの第三回は投稿特集です。青色発光ダイオード(LED)の判決をめぐり、妥当な額だ、高すぎるのでは、といった主張がありました。また、金額のことばかりでなく、まず職務発明や特許法三五条の概要を知ることが先決だといったご意見もありました。投稿の一部を紹介します。 |
![]() | 企業側に高額の支払い命令が相次いだ特許対価訴訟。企業側と研究者側それぞれの主張を満たすため、さまざまな取り組みが求められている |
企業側の命令で企業側の設備を使い、企業側の考えで他の研究員の応援の下にその成果として取得した特許権の場合には、それほど大きな金額は望めないだろうが、本人側の貢献度が高かった場合には、企業側の収益に見合った特許権の対価に見合った金額が支払われるべきだろう。 金額の多寡は問題ではない。これが学生の理科離れの阻止につながれば、日本のさらなる繁栄に貢献するだろう。 (藤枝市、宮崎加平、無職、68歳)
発明は、一企業のものではなく、研究をした一個人のものであることが、青色LEDなど一連の特許訴訟の判決で定着し、きちんと報酬が支払われるようになれば、次から次へと良い研究成果が生まれてくるだろう。 若い研究者を世の中に輩出していくためにも、企業には、何の気兼ねなく研究に打ち込み、成長していける環境にする努力をしてほしい。 (磐田郡福田町、伊藤寿克、農業、32歳)
だが二百億円はいくら何でも多すぎると思う。日亜化学工業にしてみれば、いくら青色LEDの発明が大きなことだったにせよ、たとえそれが発明者であるにしても、一人の人間に二百億円も支払うのは理屈に合わないし、また青色LEDの売り上げがどんなに多かろうと、二百億円も発明者に払っていたのでは、肝心の会社のもうけが随分少なくなってしまうだろうし、足が出る可能性もある。 いくら発明者が高く評価できるような発明をしたにせよ、会社の懐を大きく痛めるような対価を支払うのはおかしいと思う。この深刻な不況の中で企業に二百億円もの報酬の支払いを命じる判決を下した裁判官の考え方も何かおかしい。 (三島市、もーれつア太郎)
(1)特許の報酬の是非 サラリーマンとして職務として開発業務を命じられ研究資金、施設を与えられ定期の報酬をもらい仕事として特許を取得しています。これは仕事の位置づけとして、現場で工程改善、製造管理をして製品を製造している現場作業となんら変わりがないといえます。しかし、会社の職務規定の成果を越えた部分には、一般的にはその利益への寄与率、改善への意欲を評価して一定の報償金が支払われます。 従って、場合によっては会社の屋台骨になるような発明をした場合、それほどでないにしても大きく利益に寄与するような発明にはそれなりの報酬があって当然でしょう。 (2)発明の利益への寄与率 発明、発見は当事者の多大な努力がその大きな原動力であることは間違いないことですが職場での発明・発見の場合、実験設備の準備、発明の具現化のための技術者の設備面での協力、製造現場での製造への努力、営業マンの売り込みの協力があって初めて販売でき、利益が出る状態になり、発明が評価されるにいたるものです。 発明は、発明者が発明・特許を取っただけではあまり意味のないものです。日亜化学工業の青色LEDの件のように高い寄与率を主張するのは明らかに自分自身を買いかぶっているとしか思えません。 (3)報酬金額はどのようにして決めるのか 現在、ほとんどの企業では発明の対価としては、社内規格として何らかの取り決めがあるはずです。 ただ、その金額は非常に少なく、利益は会社が独占しているといってもいい程度でしょう。 このため、不満が蓄積した結果、訴訟へとつながったものでしょう。特許法の改正で訴訟による法外な対価を制限するような動きがあると報道されていますが訴訟への道は閉ざすべきではないと思います。 具体的な対価がどの水準がいいかは一概には決められないでしょうが、純利益の10―20%は最大値として許される範囲ではないでしょうか。 (静岡市、男性、無職、60歳)
専門家にどうのこうの講釈をたれるつもりは毛頭ありませんが、企業に勤務している人の発明すべてが職務発明に該当するものではないことくらいは知っておいても良いのではないでしょうか。職務発明とはどのようなものかを知らなければ、判決で示された発明の対価が妥当か否かの議論はできないと思います。その意味で金額だけが独り歩きしているように思えるわけです。 青色LED判決に関する多くの報道を見たり聞いたりしましたが、職務発明とは何か、特許法三五条にはどのようなことが書いてあるのか、といったことについて詳細に解説しているものはなかったと思います。 (静岡市、吉川晃司、弁理士) |