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日本国憲法を考える」   投稿特集  (04/11/28)


  国際化の中で日本の歩む道は…。憲法論議は単に政治の問題ではなく、国民一人ひとりが考えていかなければならない重要なテーマだ


 今回は「日本国憲法」をテーマにした投稿特集です。前回の座談会「女性が本音で語る日本国憲法」をはじめ、九月から本紙で展開している憲法の企画記事にも、数多くの投書が寄せられています。関心が高いのはやはり「憲法九条」。戦争体験を踏まえた思い、自衛隊のイラク派遣に対する考え、国家防衛の見地に立った意見。誰もが憲法の掲げる理想を素晴らしいと認めつつも、九条に関する意見はさまざまです。皆さんも今回紹介する投書を憲法を考える材料の一つにしてください。

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 「わが国には九条があるから今まで平和が保たれてきたのだ」。このように考える人が多いが、これは錯覚である。強力な武力を持つアメリカが日本の後ろについているからである。九条を作っただけで平和が保てるのなら、どこの国でも作るはず。どこでも作らないのはなぜか。考えれば分かることである。  九条はこちらから仕掛けないというだけである。向こうから仕掛けられた時は、同盟国と一緒に戦わなければ勝ち目はない。日本の武力はこの程度でよいのか、検討の要があると思う。  「日本は武装するから危険なのだ。非武装によって国を守る」。そういうことをいう政党もあるが、「鍵をかけるからこそ泥棒が入るのだ」というのと同じで、鍵をかけるなと強調する人は泥棒の一味かもしれない。  九条は廃止する。国防省をつくる。これで外務省ももう少し弱腰から脱却した普通の国並みの外交ができると思う。

(焼津市、匿名、90歳)

letter 国を守るために改憲を

 僕は九条を改めるべきだと思う。しかし、それは日本を戦争のできる国にするという意味ではなく、さらに強力に平和を貫くよう変えたいと言うことである。  現在の憲法九条は世界中が注目する素晴らしいものだ。恒久平和を希求する、という姿勢は当然守られるべきものである。日本国憲法はアメリカに押し付けられたものだ、と言う人がいるが、物を知らないのもはなはだしい。しっかり歴史をみれば、決して押し付けでないということは容易に分かる。このような人たちが改憲し、戦争を肯定することを望んでいるが、それこそがアメリカの言いなりになるということではないのか。  このような素晴らしい憲法があるのにもかかわらず、われわれは既に安保条約、有事法、イラク派兵を許してしまった。このままではいずれ日本も軍隊を持つようになってしまう。今こそ九条を改定し、絶対に揺るがない平和探求の精神を記した新しい九条を作るべきではないか。

(島田市、笹井良太、高校生)

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 終戦して半世紀が過ぎた今日、日本の力は名実ともにハイレベルになりました。しかし、どこかの国に現状の日本が攻撃された場合、ひとたまりもありません。“アメリカが守るから大丈夫”は大変軽率な考え方です。つまり安保を信じるな、と言いたいのです。今後国際関係が数年あるいは数十年後どう変化するか不気味だからです。  交戦権は、これを認めない、とあります。何をされてもやられ放しの状態が現在の日本です。中国との領海問題または北朝鮮との関係等々は、弱腰にならざるをえません。  大変極端なことを申し上げますが、日本は自衛のための強力な軍備が必要な時代になりつつあります。当然核も議論にせがまれ、なおゆくゆくは徴兵制度の時代も来るやもしれません。  日本国は早急に憲法を改正しないと、遠き将来または近きか、力を付けた諸外国の植民地になるやもしれません。

(浜松市、杉本衛、70歳)

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 新聞の記事に毎日あるイラクの戦争のことを考えますと心がいつも痛みます。  そしてイラクの自衛隊が一部の国に軍隊と見られ、もし戦争に結びついてしまうことが未来にあるのでしたら、戦後平和を守ってきた日本の憲法九条の精神はそのままにしてほしいのです。  私には息子はおりませんが、米国、英国などの若い軍人さんがイラクで戦闘する写真や記事を見る時、家族の方々の気持ちを考えずにはおられません。その意味でも、女性が憲法とは日常の生活の中で関係がないのではありません。未来永く、平和を守る憲法であって、世界が安全で暮らせることに貢献できるよう、自衛隊が軍隊でなく国際貢献組織となるように九条の一部の変更を願うものです。

(河津町、鈴木和加子、64歳)

email 厳格な改正手続きの意味考えるべき

 思うに、憲法改正議論の前に、何故、日本国憲法が厳格な改正手続きを要求しているのかを もう一度考えてみる必要があると思います。法の下の平等に照らして男女の性差による議論と いうのは国の基本法の議論にはナンセンスだと思います。  ところで、ドイツでは第一次世界大戦の反省から生まれた最も民主的であったと云われるワ イマ−ル憲法でさえも、ヒトラ−独裁政権を産んでしまった。明治憲法にあった天皇の非常大 権にも似た首相の独立命令なるもので、ヒトラ−によるワイマ−ル憲法の一時停止を認めたた め、二度と機能することがなかった憲法だったと記憶しております。  日本国憲法の理念理想はすばらしいものであり、この理念を全世界に浸透させることが日本 政府の国際的役割というべきだと思う。しかし、このすばらしい憲法の理念理想が一度も実現 されていないのに、司法権は高度な政治的な問題として憲法9条と自衛隊、日米安保条約の問 題には司法判断に馴染まないと言い続けてきたし、国会議員達は憲法改正を軽々しく口にする 昨今です。一方、官僚は税金や厚生年金保険料の無駄遣い、汚職の蔓延に乗じている。靖国神 社参拝にしても、小泉首相は二度と戦争をしないために参拝していると言っているが、中国か ら見れば現にイラク戦争に左袒していると見られてると思います。  私には現況がワイマ−ル体制の崩壊前夜に思えてなりません。何故なら、厳格な改正手続き が存在しても、国民投票の場でも社会の相互作用で愚かな選択を誘導されかねないとも限りま せんから。

(静岡市、木村忠裕)

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 世界に平和のくることを願って申し上げます。憲法九条は世界的にみても素晴らしい理想を掲げたものだと思います。  九条は人類の幸せのためにも理想を現実化するものだと思います。戦争は人々を不幸にするものだと思います。  沖縄で戦死した兄、消失したわが家、兄の帰りを待って悲しみの末に死んだ母。人々の一生の運命まで狂わせてしまいます。憲法九条の改正には賛成できません。

(静岡市、匿名、78歳、女性)

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 現実の政治の中で、日本はどうも東南アジアの外交を軽んじていると思います。「世界の日本」という意識を強く持ち続けすぎています。それは「世界のアメリカ」に張り付きすぎているからです。今後の世界経済発展の中で東南アジア、とりわけ中国が大きな力を得ると思います。過去の反省、教訓を得るならば、九条を守り、人類の理想・軍備の縮小こそ友人関係を強化する日本の唯一とるべき方向と思います。

(磐田市、江塚広幸、52歳)

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 私は地域活性化について議論する時、なるべく男女同数ぐらいで討論します。男性が優勢を占めて議論が偏っていく時は、「少し男性の発言を制限しましょうか」と抑えにかかることもあります。  政治論で男性が優勢になるのは、各人の勉強の深さの差が出るわけで仕方ありません。女性が優しさに重点を置いた発言になるのは、時にはやむを得ないことと流れに任せることもあります。女性が口角泡を飛ばして力説する時は、裏に何かあるかな、と気を回すこともあります。  憲法論議は、勉強不足の女性には加わってほしくないと感じることもあります。勉強不足の女性は「それは、私はよく分かりませんから、○×さんに任せます」と議論から引き下がることもありますが、それは私としては歓迎です。憲法論議は、女性は女性の立場で議論に加わってほしいと思います。それほど男女差のない議論対象だとは思いますが…。

(藤枝市、宮崎加平、69歳)

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 戦後の日本が九条で戦争放棄を想定していることで、武力行使を抑止し、平和国家としての存在を堅持してこれたことは事実である。しかし、憲法制定以来六十年近くが経過すると国際社会の構成上の変化から現実にそぐわなくなった状況にあるのもまた事実である。  わが国は現在、日米安保条約により、その防衛をアメリカに委ねているが、この状態は真の独立国家の姿ではない。だが幸いにも日本は国土が狭小なことから、また石油など物質的資源に恵まれない島国であることから他国の武力侵略はなく、侵入犯にとどまり警察力で防御できる程度に限られている。  それら客観的情勢によって九条を温存してこれたが、将来、同盟国間での集団的自衛権の行使または国連軍への参加が現実化した場合の自衛隊派遣は、国権の発動たる武力の行使であって憲法違反は明白である。  その見地から九条改正問題に及ばざるをえないが、その場合でも現行九条はそのままで、第四項にただし書き的追加条項として国連軍参加に限定して認めるべきであって、あくまでも九条の精神は順守すべきである。

(静岡市、黒田昭彦、69歳)

lemail 平和発信こそ最善の国益
  

 憲法九条改定うんぬんより現行憲法を原文のまま残し、修正箇条として書き加えていく方が良いと思う。なぜなら今でも拡大解釈して何でもありの不節操をやる不徳な政治家がいるからである。戦争放棄をうたっている以上、海外に武力行使を伴う派遣は慎むべきであり、カンボジアや東ティモールでのPKO活動が国際的にも、また忌まわしい記憶が残る東アジアにも受け入れられたように平和発信基地「日本」としての国策が最善の国益と考える。今回イラク派遣ではPKOのような活動は行っているが、アメリカ、イギリスの同盟国として派遣されている。平和部隊と自負していてもテロ攻撃の対象とされる危険性は大いにあるのである。  こうした危険性があるから憲法九条を改定しようという発想であるなら、明らかに憲法前文に背反する行為であり、日本国民は先の第二次世界大戦を何ら反省していない破廉恥な国民であると自ら証ししているようなものである。日米安保によって国益が守られている節は多々あることは事実であるとしても、独立国「日本国」としての本当の国益を憲法改定する、しないにかかわらず本気に真正面から向き合い国民的コンセンサスを急ぐべきだと考える。

(島田市、原崎仁市、53歳)



■次回(12月5日=日曜日)は「男の育児休業を考える」討論

 次回のテーマは「男の育児休業を考える」です。法的には男女を問わず保障されている育児休業ですが、実際には、夫の取得率は非常に低いレベルにとどまっています。少子化対策の一環として、国が働き方の見直しを含めた男性の育児参加推進を打ち出す中、取得が進まない背景には何があるのでしょうか。第1回は「日本は男性の育児休業を義務化すべし」を論題に27日、静岡市で開催された「しずおかディベート大会」の様子を紹介し、男性の育児休業をめぐる現状や課題を考えます。


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