| 共同管理の道探ろう |
1974年の最高裁判決で富士山の八合目以上のほぼ全域が富士宮市の富士山本宮浅間大社の奥宮境内地として認められ、2004年に国から譲渡通知が交付されています。判決文は見ていませんが、徳川家康が八合目以上を寄進したという実態からすると、山頂は静岡県に属するといえると思います。
近年の富士山頂には外国人を含め毎年20万人を超える登山者が入り、さらに国際化が進むでしょう。その人々を案内接待する観光産業に従事する人たちも多数います。
こうした人々の生命財産を守るためには、富士山周辺の県や市町村の協力が欠かせません。とすれば、静岡、山梨両県の境界を決めずに共同の行政区域としておく方が、救急・医療・衛生・犯罪対策など緊急時の対応が円滑に行われるのではないでしょうか。
静岡、山梨、神奈川の3県に山ろくの市町村を加えた「広域連合」(特別地方公共団体)を組織し、富士山での行政需要に的確に対応できる体制を整えることとしてはどうでしょうか。 (静岡市、山口浩一、77歳、無職)
13日付インタビューの渡辺豊博教授の指摘「山梨側は生活と富士山が密着している。一方、静岡は富士山の恩恵は受けているが、少し遠くに見ている感じだ」は、なるほどなあと納得した。
牧之原から見る富士山、富士見橋から見る富士山、新幹線新富士駅から見る広大な富士山―と、確かに脳裏に浮かぶ富士山は、身近なようで少し遠くに見ている。霊験あらたかなる秀麗富士という宗教的な潜在意識があるのだろうか。
また、無意識のうちに境界線は山頂の真ん中で引かれている、富士・箱根国立公園となっているから国が一元管理しているなどと思い込んでいた。渡辺教授が述べた「富士山は1つである―という圏域思想を持ち、県境も国の縦割りをも超越した、新しい次元の発想」をもって、一元管理の方向付けを見いだしてほしいと思う。 (島田市、原崎仁市、57歳、農業)
長く海外へ行っていた人が久しぶりに日本へ帰って富士山を見ると、思わず万歳をするケースがあると聞いたことがある。万歳はともかく拝むぐらいのことはしてもおかしくないかもしれない。富士山は日本の宝であり日本人の心の古里であるということなのだろう。
私は静岡県人だけにやはり富士山頂は静岡県だと思いたい気持ちも決してなくはないが、仮に山梨県となっても文句を言う気はない。なぜなら富士山頂は日本人全員の共有財産のようなもので、何県などというちっぽけな考え方をしたくないという思いもあるからだ。
しかし今、富士山で大事なことは山頂が何県かというような小さなことではなく、静岡県や山梨県はもちろん神奈川県や長野県などとも協力し合って富士山全体を少しずつでもきれいにし、世界遺産になれるような方向へもっていくことではないかと思う。日本の宝だから、ぜひとも世界遺産にしたいものだ。 (三島市、ヤッターマン、41歳、自営業手伝い)
| 線引けない「日本の山」 | 富士山は神秘的な山だと思う。場所によっては方位磁石が影響を受ける青木ケ原樹海があり、昔は登れば神に近づく神山と信じられていた。「○○富士」と呼ばれる山も多く、富士山は日本人にとって特別な山、皆の山というイメージがある。
だからだろうか、山頂に境界線がなくて中ぶらりんの状態でも、それも神秘性の1つだと思って魅力が増す気がする。逆に、静岡、山梨両県で山頂の所在を争ったら、他県の住民だったら見苦しいというか違和感を感じてしまうだろう。
今の時代、何事も勝ち負けや白黒をはっきりさせる傾向が強い。山頂の県境をあえて定めないことで、富士山が特別な山であることが認識できるし、皆がいつまでも富士山のことを考えるようになるきっかけにもなるのではないかと思う。
一方、ごみや環境の問題については、両県が富士山保全課をつくり、協力して富士山を守る姿勢を持ってほしい。 (静岡市、ほおずき、40歳、主婦)
静岡か山梨かという“セクト”の問題より、富士山は日本人の心だという点が重要だと思います。子供のころから見ているということもありますが、あの山の形は目をつむって自然に描くことができる「絵」になっています。
外国旅行から帰って見る富士山は何かほっとさせてくれるし、戦後の復員船から見た富士山に感動し自然に万歳の声が上がったとも聞いています。津軽富士、薩摩富士、蝦夷富士、近江富士など、全国には富士をなぞらえた山も数えきれないほどあります。校歌や市歌などにも富士を織り込んだものが多く、境界線を引いて帰属を決めるのは残酷であって、国民の期待に反すると思います。
富士山と桜は日本人の心をくすぐり、軍国主義や宗教団体に利用された災難もありました。自然の美しい環境を汚すことなく保全するため、環境省などが積極的に関与して、富士山を私たちの心の中に生かしていくべきです。 (静岡市、松永昌治、69歳、団体役員)
| 世界遺産見据え県境を決める時 | 富士山頂は静岡か山梨かといっても一般の人にはそれほど大事な問題ではないし、静岡の人は静岡、山梨の人は山梨の方が良いに決まっている。先人は、霊峰富士は神の領域でありあえて境界はないもの、皆のものとしてきたのではないか。
しかし、世界遺産を目指すようになった今、山頂が静岡か山梨か未確定では、これから増える世界からの観光客に不親切な気がする。八合目以上の国有地の大半が富士山本宮浅間大社に譲渡されたのだから、社会通念や子供の教育の面から言っても、県境を確定しておいた方が良いのではないだろうか。
国の機関と静岡、山梨両県が虚心坦懐(たんかい)に話し合い、円満に解決することを願っている。 (藤枝市、大石容一、77歳、農業)
富士山は昔から「富士は日本一の山」と歌われてきました。日本を代表する山だと思います。
特に静岡県側から望む富士は、霊峰と呼ばれるにふさわしい雄大な姿ではないでしょうか。半面、山梨側の人々も同じような思いで富士を愛していると思います。
県境は決めておくべき時だと思います。過去の歴史も大切ですが、戦後、政治も思想も180度変わりました。また、大噴火がないとも限りません。大災害が発生した場合も想定し、十分に論議して決めていただきたいものです。 (藤枝市、池谷五三、78歳、無職)

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■次回(27日=日曜日)は「北京五輪・どこに注目?」投稿特集
4年に1度、世界中の熱い視線が集まるオリンピック。夏季では東京、ソウルに続きアジアで3度目となる北京五輪がいよいよ8日に開幕します。日本選手団の陣容も固まり、本県関係でも7競技の14選手が夢の舞台に進みます。前回アテネ大会で日本は金16を含む史上最多の37のメダルを獲得。北京大会も県勢をはじめとした日本選手の活躍や世界トップ選手によるメダル争い、初の中国開催など、見どころは尽きません。皆さんはどこに注目していますか。ご意見をお待ちしています。
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